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Umitake AI OCR for kintone ユーザーマニュアル

目次

  1. 概要
  2. インストール
  3. APIキーの取得
  4. プラグイン設定
  5. パターンAの使い方(レコード単位OCR)
  6. パターンBの使い方(テーブル行単位OCR)
  7. 一括取り込み(1ファイル=1レコード)
  8. AIルックアップ検索
  9. 注意事項・制限
  10. トラブルシューティング

概要

AI OCR は、PDF・画像・テキストファイル(JPG・PNG・WebP・TXT・CSV・JSON)をAIで読み取り、kintoneレコードのフィールドに値を自動入力するプラグインです。

主な機能:

  • 請求書・注文書・領収書などあらゆる書類からフィールド値を抽出
  • テキストファイル(TXT・CSV・JSON)の内容をAIで解析してフィールドへ反映
  • 4つのAIプロバイダーに対応: Claude(Anthropic)/ OpenAI(GPT)/ Azure OpenAI / Google Gemini
  • 2つの動作モード:
    • パターンA — レコード単位のOCR。サイドバイサイドのレビュー画面で確認してから値を適用
    • パターンB — テーブル行単位のOCR。行ごとのレビュー画面で確認してから値を適用
  • 一括OCR(パターンB)— 複数ファイルをまとめて投入すると、同時3件ずつ並列で処理
  • 一括取り込み(パターンA)— 一覧画面から1ファイル=1レコードで登録し、あとから一覧単位でまとめてOCR実行
  • レビュースキップ — 確認モーダルを開かずOCR結果を直接反映。あとから開き直して確認することも可能
  • AIルックアップ検索 — ルックアップフィールドに対してAIが最適なマスタレコードを自動選択
  • OCRに使用したファイルを添付フィールドへ自動保存

インストール

  1. kintone管理画面(右上の歯車アイコン)を開く
  2. プラグイン をクリック
  3. プラグインの読み込み をクリック
  4. plugin.zip を選択してアップロード
  5. アップロード完了後、対象アプリの設定画面を開く
  6. プラグイン タブから「Umitake AI OCR for kintone」を追加
  7. 設定 をクリックしてプラグイン設定画面を開く

APIキーの取得

Umitake AI OCR を使用するには、利用するAIプロバイダーのAPIキーが必要です。APIキーはプラグイン設定画面に入力し、kintoneのプラグイン設定(暗号化済みストレージ)に保存されます。

Anthropic(Claude)

ClaudeはPDFをネイティブに処理でき、スキャンPDFでも高い精度を発揮します。

  1. https://platform.claude.com/ にアクセスしてサインイン(またはアカウント作成)
  2. 左メニューの API Keys をクリック
  3. Create Key をクリックし、名前を入力して Create Key
  4. sk-ant- で始まるキーをコピー(一度しか表示されません)
  5. プラグイン設定の APIキー 欄に貼り付け

メモ: Anthropicはトークン量に応じた従量課金です。利用状況やクレジット残高は https://platform.claude.com/settings/billing で確認できます。プラグイン設定画面にも直接リンクがあります。


OpenAI(GPT)

  1. https://platform.openai.com/ にアクセスしてサインイン(またはアカウント作成)
  2. 右上のメニューから組織名 → API keys をクリック
  3. Create new secret key をクリックし、名前を入力して Create secret key
  4. sk- で始まるキーをコピー(一度しか表示されません)
  5. プラグイン設定の APIキー 欄に貼り付け

メモ: PDFはPDF.js(JPEG)で画像変換してからAPIに送信します。デジタルPDFは高精度ですが、スキャンPDFはClaudeと比較してやや精度が低下する場合があります。


Azure OpenAI

Azure OpenAIを使用するには、有効なAzureサブスクリプションとAzure OpenAIリソースの作成が必要です。

ステップ1 — Azure OpenAIリソースの作成:

  1. https://portal.azure.com/ にサインイン
  2. 検索ボックスで Azure OpenAI を検索し、作成 をクリック
  3. サブスクリプション・リソースグループ・リージョン・リソース名を入力し、作成 をクリック

ステップ2 — モデルのデプロイ:

  1. 作成したリソースを開き、Microsoft Foundryポータルに移動(旧「Azure OpenAI Studio」)をクリック(または https://ai.azure.com/ に直接アクセス。旧URLの https://oai.azure.com/ も引き続きリダイレクトされます)
  2. デプロイ新しいデプロイの作成 をクリック
  3. モデル(例: gpt-4o)を選択し、デプロイ名(例: gpt-4o-deployment)を入力
  4. デプロイ名 を控えておく(プラグイン設定で使用)

ステップ3 — APIキーとエンドポイントの確認:

  1. Azureポータルで作成したAzure OpenAIリソースを開く
  2. キーとエンドポイント(リソース管理の中)をクリック
  3. キー1(またはキー2)をコピー
  4. エンドポイントURL(https://<リソース名>.openai.azure.com/)からリソース名を確認

ステップ4 — プラグイン設定に入力:

設定項目入力値
AIプロバイダーAzure OpenAI
APIキーキー1またはキー2
Azureリソース名エンドポイントURLのリソース名部分
APIバージョン例: 2024-08-01-preview
モデル(デプロイ名)デプロイ時に設定したデプロイ名

Google Gemini

方法A — Google AI Studio(個人利用・簡単):

  1. https://aistudio.google.com/ にアクセスし、Googleアカウントでサインイン
  2. APIキーを取得APIキーを作成 をクリック
  3. 生成されたキーをコピー
  4. プラグイン設定の APIキー 欄に貼り付け

方法B — Google Cloud(法人利用・本番環境):

  1. https://console.cloud.google.com/ にサインイン
  2. プロジェクトを作成または選択
  3. APIライブラリで Generative Language API を検索し、有効化
  4. APIとサービス認証情報認証情報を作成APIキー をクリック
  5. 生成されたキーをコピーし、プラグイン設定に貼り付け

メモ: Googleは従来型の「標準キー」を段階的に廃止し「認証キー」への移行を進めています。今後AI Studioで新規作成するキーは自動的に認証キーになります。GeminiへのOCR実行が認証エラーで失敗するようになった場合は、上記リンクから新しいキーを再発行し、プラグイン設定を更新してください。


プラグイン設定

対象アプリの設定画面で「Umitake AI OCR for kintone」の 設定 をクリックすると、プラグイン設定画面が開きます。

ライセンスキー

ライセンスキーをお持ちの場合は ライセンスキー 欄に入力し、検証 ボタンで確認してください。このプラグインの使用にはライセンスが必要です。

AIプロバイダーとモデル

  1. AIプロバイダー ドロップダウンからプロバイダーを選択
  2. Anthropic の場合: 利用可能なモデル一覧が自動的に表示されます
  3. OpenAI / Gemini の場合: モデルを読み込む ボタンをクリックしてAPIからモデル一覧を取得
  4. Azure OpenAI の場合: デプロイ名 を直接入力(Microsoft Foundryポータル(旧Azure OpenAI Studio)でデプロイ時に設定した名前)
  5. Azure OpenAI の追加項目:
    • Azureリソース名 — エンドポイントURLのリソース名部分
    • APIバージョン — 例: 2024-08-01-preview

プロバイダー別PDF対応状況:

プロバイダーPDF処理方式備考
Claude(Anthropic)ネイティブスキャンPDFでも高精度
OpenAI(GPT)画像変換(PDF.js・JPEG)スキャンPDFはやや精度低下
Azure OpenAI画像変換(PDF.js・JPEG)上記に同じ
Gemini(Google)ネイティブ(inline_data)高精度

PDF画像の解像度(OpenAI / Azure OpenAI 選択時のみ表示)

PDFを画像に変換する際の解像度を選べます。

選択肢用途
高速(150DPI)既定値。通常はこれで十分で、OCRが最も速くなります
標準(200DPI)精度と速度のバランス
高精度(300DPI)細かい文字のスキャン文書で精度が不足する場合に選択。処理は遅くなります

Claude・Geminiは PDF をそのまま送信するため、この設定は表示されません。

共通プロンプト

すべてのOCR実行に適用される一般的な抽出指示を入力します。OCR実行時に毎回AIに送信されます。

記述例:

以下のフィールドを請求書から抽出してください。書類に明記されている値のみ返してください。フィールドが見つからない場合は空文字を返してください。

パターンA — レコード単位OCR

パターンAを有効にする をチェックすると、レコードの編集画面にOCRウィジェットが表示されます。

設定項目説明
スペースフィールドIDOCRウィジェットを表示するSpaceフィールドのエレメントID
添付ファイルフィールド(任意)OCRソースファイルの保存先となる添付ファイルフィールド
ファイルの保存動作追記 — 既存ファイルを残して追加 / 置換 — 上書き
追加プロンプトフィールド(任意)AIへの追加指示として送信される複数行テキストフィールド(例: 取引先マスタに保存した仕入先固有の読み取りルール)
レビュー画面をスキップしてOCR結果を直接反映するオンにすると、OCR実行後に確認モーダルを開かずレコードへ直接反映します(既定: オフ)
レコード一覧画面に一括取り込みを表示するオンにすると、一覧画面に「ファイルの一括取り込み」と「一括OCR」のパネルが表示されます(既定: オフ)。添付フィールドの設定が必要です

フィールドマッピング

OCR結果のキーとkintoneフィールドを紐付けます。

説明
kintoneフィールド値を入力するkintoneフィールド(ドロップダウンから選択)
OCR結果キーAIに出力させるJSONのキー名

+ フィールドを追加 で行を追加、× で削除します。

設定例: フィールドコード invoice_no のkintoneフィールドに「請求書番号」を読み取る場合:

kintoneフィールドOCR結果キー
請求書番号(invoice_noinvoice_number

共通プロンプトにより、AIは { "invoice_number": "INV-001", ... } のようなJSONを返すよう指示されます。プラグインは invoice_numberinvoice_no にマッピングします。

テーブルマッピング

OCR結果のテーブル行データをkintoneのサブテーブルフィールドにマッピングします。請求書の明細行などをサブテーブルに入力する際に使用します。

設定項目説明
テーブルフィールド値を入力するkintoneサブテーブルフィールド
列マッピングサブテーブルの各列とOCR結果キーを紐付け(フィールドマッピングと同形式)

AIルックアップ検索: 列マッピングでルックアップ列を選択すると AIルックアップ検索 チェックボックスが表示されます。有効にするとAIがマスタレコードを自動選択します。

反映時の編集可否: 各列に表示されるドロップダウンです。OCR結果をその列に反映するのと同時に、kintoneの disabled を設定します。

選択肢動作
変更しない(既定)kintoneの編集可否をそのままにします
編集不可にするセルを編集不可(disabled = true)にし、手入力での変更を防ぎます
編集可にする編集不可になっている列を編集可(disabled = false)に戻します

メモ: 編集可否はレコードを開いている間だけ有効です。保存してレコードを開き直すと、kintone本来の状態に戻ります。恒久的に編集させたくない場合は、kintoneのフィールドアクセス権を併用してください。また 編集不可にする は、OCRで空になりうる 必須列 には設定しないでください(入力できなくなります)。

複数のサブテーブルに対してそれぞれテーブルマッピングを追加できます。


パターンB — テーブル行単位OCR

パターンBを有効にする をチェックすると、kintoneのサブテーブルがOCRボタン付きのカスタムテーブルに置き換わります。

設定項目説明
テーブルフィールドコードカスタムOCRテーブルに置き換えるkintoneサブテーブルフィールド
スペースフィールドIDカスタムOCRテーブルを表示するSpaceフィールドのエレメントID
添付ファイル列(任意)OCRソースファイルを保存するFILEタイプのサブテーブル列
ファイルの保存動作追記 — 既存ファイルを残して追加 / 置換 — 上書き
テーブル最大幅(任意)カスタムテーブルの最大幅。単位は px(固定幅)または vw(画面幅に対する割合)から選択。例: 80 + vw で画面幅の80%が上限。未設定なら制限なし
一括OCRのアップロード欄を表示するテーブル上部に複数ファイルをまとめて処理する欄を表示します(既定: オン)
レビュー画面をスキップしてOCR結果を直接反映するオンにすると、行ごとのOCRで確認モーダルを開かずに値を直接入れます(既定: オフ)

列マッピング

サブテーブルの各列とOCR結果キーを紐付けます。

説明
サブテーブルの列フィールド(ドロップダウンから選択)
OCR結果キーAIに出力させるJSONのキー名
幅(%)カスタムテーブルの列幅。省略時は自動幅

AIルックアップ検索: ルックアップ列を選択すると AIルックアップ検索 チェックボックスが表示されます。有効にするとAIがマスタレコードを自動選択します。

反映時の編集可否: 変更しない(既定)/ 編集不可にする / 編集可にする から選びます。編集不可にする を選ぶと、その行にOCR結果が入った時点でカスタムテーブルのセルが読み取り専用になり、手入力での変更を防げます。値の修正が必要な場合は 🔍 ボタンからレビュー画面を開いてください。


パターンAの使い方(レコード単位OCR)

  1. レコードを 編集モード で開く
  2. 設定したSpaceフィールドにOCRウィジェットが表示されます
  3. ファイルを選択: PDF・画像・テキストファイルをドロップゾーンにドラッグ&ドロップするか、クリックしてファイルを選択
    • 対応形式: PDF / JPG / PNG / WebP / TXT / CSV / JSON
    • TXT・CSV・JSONは 50KB以下 のみ処理されます
  4. (任意) 追加プロンプト テキストエリアに追加指示を入力 — 例: 「"備考"フィールドは空欄にしてください」「この書類はMM/DD/YYYY形式の日付を使用しています」
  5. OCRを実行 をクリック
    • レビューをスキップして直接反映 をオンにすると、モーダルを開かずレコードへ直接反映します。あとから レビューを開く ボタンで確認・修正できます
  6. AIがファイルを処理し、結果が準備できると OCRレビュー モーダルが表示されます
  7. レビューモーダルでの操作:
    • PDF・画像の場合: 左側に書類のプレビューが表示されます(複数ページのPDFはページナビゲーションで切り替え)
    • テキストファイルの場合: プレビューは表示されず、抽出フィールドのみ表示されます
    • 右側に抽出されたフィールド値が表示されます — 適用前に値を編集できます
    • テーブルマッピングを設定している場合、テーブル行データが下部のテーブルセクションに表示されます
  8. レコードに適用 をクリックしてkintoneフィールドに値を反映
  9. 通常通りレコードを保存 — 添付フィールドを設定している場合、この時点でファイルがアップロードされます

メモ: 適用後もレビュー画面は レビューを開く ボタンから開き直せます。ただしページを再読み込みするとファイルの保持が解除され、開けなくなります。


パターンBの使い方(テーブル行単位OCR)

1行ずつ処理する

  1. レコードを 編集モード で開く
  2. 設定したSpaceフィールドにカスタムOCRテーブルが表示されます
  3. 各行のアクション列に 📎 OCR ボタンがあります
  4. 入力したい行の 📎 OCR をクリック
  5. ファイル選択ダイアログが開くので、PDF・画像またはテキストファイルを選択
    • 対応形式: PDF / JPG / PNG / WebP / TXT / CSV / JSON
    • TXT・CSV・JSONは 50KB以下 のみ処理されます
  6. OCRが実行され、行のOCR結果 モーダルが表示されます
    • テキストファイルの場合はプレビューなしのコンパクト表示になります
    • レビューをスキップして直接反映 をオンにしている場合、モーダルは開かず値が直接入ります
  7. 抽出値を確認・編集し、行に適用 をクリック
  8. 必要な行に対して同様の操作を繰り返す
  9. 各行右端の ボタンでその行の直後に新しい行を追加、× ボタンで行を削除
  10. 通常通りレコードを保存 — 添付ファイルは保存時にアップロードされます

複数ファイルをまとめて処理する(一括OCR)

大量の書類を1件ずつ処理する必要はありません。

  1. テーブル上部の 一括OCR の欄に、複数ファイルをまとめてドラッグ&ドロップ(またはクリックして複数選択)
  2. 件数を確認するダイアログが表示されるので OK をクリック
    • 1回に処理できるのは 最大20件 です
    • 対応外の形式やサイズ超過のファイルは自動的に除外され、件数が表示されます
  3. 必要な行が自動的に確保され、同時に3件ずつ並列で 処理されます
  4. 処理が終わった行から順に値が入り、未確認 バッジが付きます
    • 進捗は「3 / 10 完了」のように表示されます
    • 途中で止めたい場合は 残りをキャンセル をクリック(すでに処理中のファイルは最後まで実行されます)
    • 1件が失敗しても他のファイルの処理は続きます。失敗した行には エラー が表示され、その行の 📎 OCR から再実行できます
  5. 内容を確認したい行の 🔍 ボタンをクリックすると、その行のレビュー画面が開きます
  6. 確認して 行に適用 をクリックすると 未確認 バッジが消えます
  7. 通常通りレコードを保存 — 各行にそれぞれのファイルが添付されます

メモ: 一括OCRの欄は、プラグイン設定の 一括OCRのアップロード欄を表示する で非表示にできます。

行の状態表示

バッジ意味
待機中処理の順番待ち
処理中OCR実行中
未確認結果が入っているが、まだレビューで確認していない
エラーOCRに失敗(行の下にエラー内容が表示されます)

メモ: 複数行テキスト(MULTI_LINE_TEXT)フィールドは、テーブル内でもレビュー画面でもテキストエリアとして表示され、改行が保持されます。

メモ: レビュー画面は何度でも開き直せます。一度 行に適用 した行や、レビューをスキップして反映した行でも、🔍 ボタンから再確認・再編集できます。ただしページを再読み込みするとファイルの保持が解除され、開けなくなります。


一括取り込み(1ファイル=1レコード)

大量の書類を1件ずつ登録する必要はありません。登録OCRの2段階に分かれています。

この機能は、プラグイン設定のパターンAで レコード一覧画面に一括取り込みを表示する を オンにし、添付フィールドを設定した場合のみ表示されます。

段階1: ファイルを登録する(PC・モバイル両方)

モバイルからでも操作できます。この段階ではAIを呼び出さないため、料金は発生しません。

  1. レコード一覧画面を開く
  2. 「ファイルの一括取り込み」欄に複数ファイルをドロップ、またはクリック/タップして選択
    • モバイルではその場での撮影も選べます
    • 対応形式: PDF / JPG / PNG / WebP / TXT / CSV / JSON
    • 一度に取り込めるのは 最大100件 です
  3. 「N件のレコードを作成」 をクリック
  4. 1ファイルにつき1レコードが作成され、各レコードの添付フィールドにそのファイルが入ります
  5. 完了すると一覧が再読み込みされます

メモ: レコード作成は100件単位でまとめて実行され、途中で失敗した場合はそのまとまりの レコードが1件も作成されません。中途半端なレコードが残らないので、そのまま再実行できます。

段階2: 一括OCRを実行する(PCのみ)

  1. 一覧ビューでOCRしたいレコードを絞り込む
    • 「未OCR」のビュー(例: 主要な項目が空、かつ添付ファイルあり)を作っておくと運用が楽です
    • 添付ファイルが無いレコードは自動的に対象から除外されます
    • 1回で処理するのは先頭100件までです
  2. 必要なら 「結果を確認してから反映する」 にチェックを入れる(既定はオフ)
  3. 「この一覧をOCR実行」 をクリック
  4. 件数を確認するダイアログが表示されるので OK をクリック
  5. 同時3件ずつ並列で処理され、進捗が「3 / 10 完了」のように表示されます
    • チェックオフ: 完了したレコードから順に値が反映されます
    • チェックオン: 全件完了後、1件ずつレビュー画面が開きます。「Kintoneに反映」で反映して次へ、 「キャンセル」でそのレコードをスキップします
  6. 完了すると「成功N件 / 失敗M件」が表示されます。失敗したレコードは更新されないため、 そのまま再実行できます

注意事項

  • iPhoneのHEIC形式は非対応です。「設定 > カメラ > フォーマット」を 「互換性優先」 に 変更してJPEGで撮影してください
  • 段階2はPCの一覧画面のみで実行できます(モバイルには表示されません)

AIルックアップ検索

ルックアップフィールドにマッピングされたフィールドに対して AIルックアップ検索 を有効にすると、AIが最適なマスタレコードを自動的に選択します。

動作の仕組み

  1. OCR実行前に、プラグインがルックアップのソースアプリの全レコードを取得してキャッシュ(キャッシュは5分間保持され、その間は再取得しません)
  2. OCRでフィールド値が抽出された後、AIがOCR結果と候補レコードを照合
    • ソースアプリが300件以下の場合は全件を候補にします
    • 300件を超える場合は、OCR結果の文字列との類似度で候補を絞り込んでからAIに渡します
  3. AIが最も一致するレコードのキー値を返す
  4. 照合された値がレビューモーダルに事前入力される

メモ: ソースアプリにレコードを追加した直後は、最大5分間キャッシュが残るため反映されない場合があります。すぐに反映したい場合はレコード画面を再読み込みしてください。

AIルックアップ検索の有効化

パターンA — フィールドマッピングの場合:

kintoneフィールド ドロップダウンでルックアップフィールドを選択すると、行の下に AIルックアップ検索 チェックボックスが表示されます。チェックを入れるとAI照合が有効になります。

パターンB — 列マッピングの場合:

ドロップダウンでルックアップ列を選択すると AIルックアップ検索 チェックボックスが表示されます。チェックを入れると有効になります。

活用例

  • 取引先名: 請求書から「ABCトレーディング株式会社」を読み取り → AIが取引先マスタを検索して正しい取引先コードを入力
  • 勘定科目: 経費の摘要を読み取り → AIが勘定科目マスタから適切な科目コードを選択
  • 商品コード: 商品名を読み取り → AIが商品マスタと照合して商品コードを入力

メモ: AIルックアップ検索は追加のAPI呼び出しを行います。適切な一致が見つからない場合は、OCRで読み取った元の文字列がそのまま使用されます。


注意事項・制限

対応ファイル形式

形式処理方式サイズ制限
PDFAIにネイティブ送信またはPDF.jsで画像変換
JPG / JPEG / PNG / WebPAIにbase64で送信
TXT / CSV / JSONテキストとして読み取りAIに送信50KB以下

CSVファイルはヘッダー行とデータ行を分けてAIに提示するため、列構造を正確に伝えられます。

テキストファイルのレビューモーダルにはプレビューが表示されません(プレビューなしのコンパクト表示)。

APIキーのセキュリティ

APIキーはkintoneのプラグイン設定(サーバー側暗号化ストレージ)に保存されます。AIプロバイダーのAPIエンドポイント以外のサーバーには送信されません(kintone.proxy 経由で通信)。

PDFの精度

プロバイダーデジタルPDFスキャンPDF
Claude(Anthropic)非常に高い非常に高い
OpenAI(GPT)非常に高い高い(画像変換)
Azure OpenAI非常に高い高い(画像変換)
Gemini(Google)非常に高い非常に高い

スキャン書類を大量に処理する場合は、Claude(Anthropic)の使用を推奨します。

OpenAI / Azure OpenAI でスキャン文書の精度が不足する場合は、プラグイン設定の PDF画像の解像度 を「標準(200DPI)」または「高精度(300DPI)」に変更してください。

追加プロンプトフィールドと追加プロンプトテキストエリアの違い

  • 追加プロンプトフィールド(プラグイン設定で指定): kintoneの複数行テキストフィールドの値がすべてのOCR実行時に自動的に追加されます。マスタレコードなどに保存した、アプリやベンダー固有の恒久的な指示に適しています。
  • 追加プロンプトテキストエリア(OCRウィジェット内): OCR実行時にユーザーが入力する自由記述。スキャンごとに異なる一時的な指示に適しています。

両方を同時に使用できます。フィールドの値が先に追加され、その後にテキストエリアの値が追加されます。

パターンAとパターンBは同一のSpaceフィールドを共有できない

両パターンを有効にする場合、それぞれ異なるSpaceフィールドを割り当てる必要があります。同じSpaceフィールドを選択した場合、プラグイン設定画面に警告が表示されます。

kintoneサブテーブル内へのSpaceフィールド配置不可

kintoneの仕様上、サブテーブルの行内にSpaceフィールドを配置することはできません。そのためパターンBでは、サブテーブル全体をSpaceフィールド内のカスタムテーブルで置き換える方式を採用しています。

表示言語

OCRウィジェットおよびプラグイン設定画面は、ログインユーザーの言語設定(kintone.getLoginUser().language)に基づいて日本語または英語で自動的に表示されます。


トラブルシューティング

OCRウィジェットが表示されない

確認事項:

  • プラグイン設定が保存されているか(設定画面で「保存」を押したか)
  • プラグイン設定でパターンA(またはB)が有効になっているか
  • kintoneフォーム設定のSpaceフィールドの エレメントID と、プラグイン設定の スペースフィールドID が一致しているか
  • アプリ設定が保存され、アプリが更新されているか

OCRは実行されるがフィールドに値が入らない

確認事項:

  • フィールドマッピングの OCR結果キー が共通プロンプトで指定したキー名と完全に一致しているか(AIはこのキー名でJSONを返す必要があります)
  • マッピングで選択した kintoneフィールド が正しいか
  • レビューモーダルで レコードに適用(または 行に適用)をクリックしたか(値は自動適用されません)

AI APIエラーが発生する

確認事項:

  • APIキーが正しく、有効期限が切れていないか
  • プラグイン設定で選択したモデルが現在も利用可能か(廃止されたモデルはエラーになります)
  • Azure OpenAIの場合: リソース名・APIバージョン・デプロイ名がすべて正しいか
  • AIアカウントのクレジット・クォータが十分にあるか

ライセンスエラーが表示される

確認事項:

  • ライセンスキーがプラグイン設定に入力され、検証済みであるか
  • ライセンスの有効期限が切れていないか

ルックアップフィールドとして認識されない(AIルックアップ検索のチェックボックスが表示されない)

確認事項:

  • マッピングで選択したフィールドが、kintoneフォーム設定で実際にルックアップフィールドとして設定されているか
  • プラグイン設定画面を再読み込みしてフィールド一覧を再取得してみる

パターンB: OCRテーブルでの変更が保存に反映されない

確認事項:

  • 元のkintoneサブテーブルは直接編集せず、必ずSpaceフィールドのカスタムOCRテーブルを使用してください
  • 元のサブテーブルが画面上に表示されている場合は、kintone管理者にSpaceフィールドの配置を確認してもらってください